年1回の緊張の瞬間、でもアメリカンKidsはやっぱり自然です!! ~子供たちの昇級試験に参加して〜

1/29(土)、私がジュニアコーチを務めるTohkon Judo Academyの昇級試験があり、審査員として参加しました!!!
黒帯は皆さん馴染みがあると思いますが、黒帯(初段)に至るまでの「級」と「昇級試験」について簡単に解説しますね。

昇級試験とは・・・

日本では、 下図の通り級と帯の色が決まっています。小学生は2級の紫帯が最上、初段(黒帯)は14歳~(USは15歳)など、色分けと年齢規定があるのは日米共通。ただ実際は、日本の道場では昇級試験は少なく、学年で級が分かれていたり、先生が練習を見て決める場合が多く、試験は初段からが必須。対するUSは「細かく級を分け、それを目標に頑張る事で子供たちのモチベーションを上げる」のに重点が置かれているのが特徴。

年2回(実質各個人は1回)試験があり、合格すれば級が上がり帯の色が変わるので子供たちにとっては大イベント!!今回は試験内容・受験する子供たちの思いなどを、私の感想も交えてお届けします!!

級の帯の色に統一ルールはありませんが、講道館では以下の通り定めています。

(1) 皆挑戦が大好き!!(今回は22人!!)

クラブ内のイベントですが、参加者は子供だけで22人!!!毎年1・7月に行われますが、半年前に受けた子は今回は受けられません。実質、年に1回のチャンス!!!子供達にとっては貴重な機会かつ大一番です!!


試験前に道場オーナーのDoug 先生の説明を聞く子供たち。皆、真剣です!!

(2) 内容は黒帯(初段)試験並みにすごい!!

柔道経験者ならご存知のように、初段(黒帯)の試験は実技+筆記もあり、柔道の歴史等の知識が必要ですが、ここでは昇級試験でさえ、7歳や8歳の子供が柔道の歴史や柔道用語を答えなければなりません。かつそれの半分以上が日本語!!以下試験内容を抜粋したので、いかにアメリカの子供がこの日本語を覚えるのが大変か・・・、皆さんも挑戦してみて下さい!!

(3) でもやっぱりAmerican Kidsは素のまま!!! 元気だぁ~!!!

試験かつ年に一度のビックイベントに皆緊張しているかと思いきや、いつもと変わらず練習前は道場を走り回り元気いっぱい!!!(笑)審査員の私や親の方が緊張してるかも・・・。改めてAmerican Kidsのパワーとありのままの本能を感じました。


試験前にいつもと変わらず走り回ったり、リラックスしているキッズ達。

*以下が試験内容(抜粋)です。日本人でも分からない方が多いのでは?

【試験内容(7級)】

Yellow帯7級の子供たち(主に8~10歳)の試験内容

試験1:実技(2人で組んで見せる)

  1. 立技5種類(腰車、大外刈り、一本背負い投げ、大腰、大内刈り)
  2. 寝技6種類(袈裟固め、枕袈裟固め、崩れ袈裟固め、肩固め、上四方固め、崩れ上四方固め)
  3. 寝技の返し技2種類(相手が四つん這いで亀の形で守っている状態)
  4. 寝技の返し技2種類(相手がうつ伏せで足を伸ばし脇を締めた状態)
  5. 相手に袈裟固めをされて逃げる
  6. 相手に上四方固めをされて逃げる

試験2:質疑応答(柔道に関する質問に答える)

1人8~10問!!!みんなに違う質問が出ます(この内容がすごい!!)

(例)

  • 柔道と柔術の違い?・柔道の創始者?柔道が始まった年?
  • 崩し・作り・掛けとは?
  • 立技、抑え込み技の意味?絞め技、関節技とは?
  • 手技・足技・腰技とは?(ちなみに、手技は英語でHand Techniquesです)
  • 勝つ方法はいくつあるか?
    (なかなかハイレベル・・・)
  • 技あり、待て、指導を手で示しなさい
    こんな難しい質問から、以下アメリカならではの質問まで・・・。
  • 『SENSEI』『REI』『SEIZA』って何?
    (もちろん答えは英語)
  • 日本語の技名の英語 (例えば、『大外刈り』は英語で『Major Outer Reap』、逆に私は技名を英語で覚えるのが未だ大変・・・)


こちらがその試験内容の一部。英語の勉強にも最適!!

こんな試験、日本の子供たちは分かる~!?って大人でも難しいのがいくつか・・・また、柔道は日本語がベースなので、それを同時に覚えなきゃいけない海外の柔道家・Kidsは凄い単純に感じました。
但し子供は間違えても気にせず、試験中も「こうだっけ?」と審査員の私に聞いてくるのがアメリカ流の積極性!!どこまでもGoing My Wayなのです!!!

何はともあれ、最後は無事に全員が合格!
皆最高の笑顔で帰って行きました〜〜!!!

勝敗と関係なく、強い弱いでなく誰にでもチャンスのある昇給試験は、目標を明確にしモチベーションを上げるために、子供たちにとってとても大切なイベント。そして、いつもと変わらず本能のままに動く子供達の姿は、柔道という括りでなく、場所があって仲間がいる事が1番の楽しみなんだろうなと感じ、こんな場所をもっともっと作ってあげるのが、私並びにGKJNの活動の原点かな?と改めてポジティブな気持ちになった1日でした。

Everybody great job & congratulations~~!!!

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