〜全米ジュニアオリンピック大会、我が生徒は5位と6位に〜
6月16・17日、ルイジアナ州シュリーブポートで開催のジュニアオリンピック(日本でいう全日本ジュニア)大会に、3名のTohkon選手と参戦、それと共に2028年のロスオリンピックでの活躍を期待できる次世代のアメリカ代表を発掘して来ました。そんな代表決定戦の熱気、我が生徒の奮闘、そして親子で旅した珍道中まで、一緒に感じて頂ければ幸いです。
1.開催は南部ルイジアナ、シカゴから飛行機2本乗り継ぎです!!
今回の開催地シュリーブポートは人口20万人、ルイジアナ州第3の都市、シカゴからはダラス経由で飛行機2本を乗り継ぐ片道5hの長旅でした。
気候はもう夏真っ盛りですでに気温も高く、連日昼間は35℃・・・、これが後で大変な状況の伏線になるなんて移動中は知る由もなく・・・。
目的地はシカゴから南へ約1,400キロ!!車だと13h、生徒1人の親が車で行くので誘われましたが、さすがにやめました・・・。
これが私のフル装備!!リュック&キャスター、そしてベビーカーにBaby 1名。現役時代に鍛えた上腕がこんなところで役に立つとは・・。
2.ジュニアオリンピックって??
8月に開催される世界カデ(15~17歳)選手権大会(クロアチア)と10月に開催される世界ジュニア(15~21歳)選手権(ポルトガル)に出場する、アメリカ代表を決める重要な大会です。
過去の成績は関係なく、この1発勝負で各階級毎年優勝者1名が世界大会に行けるシンプルかつ分かりやすいルールはさすがアメリカ!! 日本では代表を決める際1つの大会で決まる事はほとんどなく、それまでの実績が大切になります。どちらが良いとは言えませんが、多民族国家では「フェアネス(公正さ)」が何よりも優先、このルールしかないのが良く分かります。
だってオリンピックだって言わば1発勝負ですから・・・。
試合場6面!!全日本ジュニアは3面なのでその倍!!規模はさすがです!!
世界カデ、アメリカ代表メンバー!!
この中からも未来のオリンピアンが!!
世界ジュニア、アメリカ代表メンバー!! この子たちが2028LA五輪の主役です!!
3.我がシカゴ代表Tohkonメンバー3名の成績は!?
今回、出場した3人のTohkonの選手は以下の通りです。
(1) Trent Tono(カデ[15~17歳]の部55キロ級)
17歳のトレントは、今年最後のカデクラスでの挑戦!!結果は2勝2敗で6位とちょっとほろ苦い成績・・。
膝のケガもありコンディションは万全でない中見事な一本勝ちもあり、将来につながる経験だったと言えるかな・・・。
彼は日本で言う高校1年生、まだまだ伸びシロは無限大です!!
この日は、ほとんどがゴールデンスコア(延長戦)。う~ん、ここでの戦い方は教えていなかったか~!!技掛けてTrent!!
素晴らしい、見本のような巴投げが決まって1本!!この技のキレを磨き、勝負の泥臭さも学べば、もっと上があるよ!!
(2)Michael Taheny(ジュニア[15~21歳]の部81キロ級)
結果は2勝2敗で5位。
ただ16歳でジュニアの部にトライし、前号でレポートした習得中の内股で一本を取れたのは最大の収穫。
まだまだ先は長い!!次は日本集中合宿(次号レポートします)後、7月末の全米オープンでメダルにチャレンジだ~、Mike!!
課題は組手!!体力、技術とまだ身につけることはいっぱいなのは伸びシロ!!
こちらも見事な内股で一本!!これを井上康生さん並みにするぞ~!!
(3)Joseph Taheny(児童の部36キロ以下級)
9歳のJoyにも活躍の場があるのです!! 最初負けたものの、その後敗者復活戦で勝ち抜き見事銀メダル!!
正式なクラスではありませんが立派な全米2位です!!
彼こそ伸びシロ無限大!!今から仕込めばオリンピックメダルも夢じゃない!?
終わった後は、みんな仲間!!
ジョイ、次は真ん中に立つよ〜〜!!
お疲れ様〜〜!! いつも無邪気なジョイは本当に可愛いのです!!
4.US柔道連盟(USA JUDO)から2ケ所の柔道教室オファー受領!!
大会の合間にUS柔道連盟キース会長他と面談、年後半の予定について議論。(私、一応US柔道連盟Youth Development Coachでもあります!!)
ロサンゼルスとオレゴン州ポートランドでの2つの柔道クリニック(柔道教室)のオファーがあり快諾!!日程は未定ですが、どんな柔道家に会えるか今から楽しみです!!
キース会長(左)とエディ強化コーチ(右)に囲まれて・・・。ちなみにエディは、84年ロス五輪銅メダリストです・・・!!
5.番外編&総括(停電・飛行機遅延、でも現場での新たな決意!!)
今回は3日間、初めて我が子を連れて全米規模の大会へ帯同も初日夜3時、落雷でホテルどころか街全体が停電!!部屋はライトなく携帯の充電ができず、何より35℃の中、冷房が止まり0歳児の体調を真面目に心配する事態に・・!!
結局夜9時まで復旧せず、補助電源で辛うじて冷房が効いたロビーと試合会場で終日過ごす事に・・・。正直、私はストレスと不安で一杯でしたが、アメリカ人は誰も気にすることなく『しょーがないでしょ』と言わんばかりに通常通り楽しんでいる姿を見て、この図太さは凄いなぁと身を持って感じました!!
また、帰りは最初の飛行機が遅れ、ダラス空港での乗り換え時間が25分!!
息子を抱き、リュックを背負い、キャスターを引いて広いダラス空港の乗り換えで約1kmを猛ダッシュ!!ギリギリ間に合い、汗だくで機内に・・・。
次回は十分な乗り換え時間を確保しようと肝に命じるハプニングでした。
今回、久しぶりの全米大会でしたが、ジュニアのレベルは上がっていると感じ、アメリカ国内だけでなく世界で戦える選手を育てるのが、今後の挑戦だと決意を新たにしました。3日間の全ての経験に感謝し、今後に活かして行きたいと思います。皆さん、これからの奮闘に是非ご期待下さい!!
このスタイルでDallas空港内を全力で掛け抜けました〜〜!!笑
以前教えたオクラホマガールズと再会!!
カーリー・カロウス(右)は私のイチ押しで世界が狙える素材。
28年のLA五輪63kg級を是非ご期待下さい!!