日々の指導と日常生活を通して感じた日本とアメリカの子供教育の違い
この8/7(日)、ビザを取得し本格渡米後ちょうど1年、日々のエキサイティングな刺激のおかげで、あっという間の1年でした。
正直、まだ分からなくて戸惑う事もたくさんありますが、(住宅•保険•その他契約など・・)そんな苦労も自分を成長させてくれる材料だと信じてポジティブに向き合っています。
今日は、1年間の柔道指導・GKJN CupなどUSの子供たちへの柔道普及活動や日常生活を通じ、私が感じた日本とアメリカの児童教育における考え方の違いを皆さんと共有したいと思います。
ミシガン湖から見たシカゴのダウンタウン
1. 人にどう思われるかではなく、自分はどうしたいのか(自主性)
幼い頃から自分で考えて主張をする事を教えられている為、練習などで何かアナウンスすると、必ず何人か手を挙げて質問してきます。『どんな些細な事でも聞く』。
日本では他人にどう思われるかなど周りを気にしたり、間違ったら恥ずかしい(「空気が読めない」など不可思議な日本語さえありますよね・・・)と思う人が多い中、アメリカでは逆に質問しない人は意見がない人という風に見られ、自分の意見がない方が恥ずかしいと考えるのです。だから、たまに全く内容が逸れた質問をしてきますが、それさえもそんな勇気が凄いなと思わされます。GKJN Cupの際、初めて一緒になった子供のみのメンバーでチーム名を決めるとなった時も、ものの５分で決めてくるのに驚きました!!!
「自分の道は自分で」がUS流
2. みんな違って当たり前、ユニークさを理解する文化(多様性)
ご存知の通り、アメリカは多民族国家で、私の通う道場でも色んな国の出身の子が居ます(20数カ国)。国によって文化や宗教が異なり、「普通」という概念が存在しません。みんな違うのを前提に育っているから、例えば
宗教上の制限で異性と組み合う事ができない子が居ても、誰1人変な目で見る事なく、それを理解して相手を変わったり、また、目が見えなかったりハンディキャップのある子が入ってきても一緒に練習し、みんなが協力し合って練習する姿には心から感心します。日本でも昨今「多様性(ダイバーシティ)」という言葉がはやっていますが、本当の多様性を身につけるには小さい頃からそういうものが自然に学べる環境づくりが大切だと感じる日々です。
小さい頃から多様性の中で育つ
3. とにかく褒める!!アメリカ人は褒め上手?!(積極性)
こちらに来て最初に気がついた事。それは些細な事でも『褒める』文化!!
成功に限らず失敗や挑戦した事に対して『Good job!!』と、その行動を讃えるのです。日本で育った私は、そんなやたら褒められる事はありませんでした。(皆さんもそうでないでしょうか・・？)
日本では『厳しさ』を美とするところがあり、日本のそういった文化の素晴らしいところも沢山あると思います。しかし、子供って褒めると凄く喜んでいるのが分かるし、またそれがモチベーションや「もう少し頑張ろう」とのやる気に繋がっている事を、こちらの指導で実感しています。
もちろんこれは子供に限らず大人もです。余談になりますが、こちらでスーパーのレジに並んでいた私は見知らぬ方に『その服可愛いね!!』と急に声を掛けられました。最初はびっくりしましたが、これは日常で良くある事なんです。アメリカでは褒めるのは当たり前!!その度にHappyな気持ちになります。
今では私も、見知らぬ人に対して褒めると言うより、良いものを良いと伝えられるよう日々挑戦しています。だってこの一言でHappyな気持ちになれるのだから。褒める事はモチベーションを上げる最大のアイテムだと思います。
「褒めて育てる」は万国共通
最後に
こちらで本格的に指導を始める前、アメリカの子供達は日本と比べると積極的かつ自信満々だなぁと感じていて、それには上記のような背景があるんだと気づきました。『自主性＝自分で決める』こと、また、自分で考えて行動する事を幼い頃から根付かせる事で、責任も生まれ自立に繋がる。指導は、教えるだけでなく、自分で考える事を引き出してあげるのも大切なんだと気づかせてもらっています。そして褒めることで、やる気を引き出し、失敗を恐れず挑戦するようになり、それが自信に繋がっていく。
柔道を通して、日米の良い点をどうお互い取り入れていくか？
双方の歴史・文化・環境の違いがあり簡単な挑戦ではありませんがまずは私自身がもっと視野を広げネットワークを広げ、何よりもより高いレベルの指導ができるよう必死に努力し、自分自身を磨かなければならないと思っています。挑戦はまだ始まったばかり、USチャレンジ2年目も全力で走り抜きたいと思います!!!
子供たちの笑顔が元気の源です!!
