〜年に1度の昇級試験、一人一人にドラマがあります!!〜
3/23(木)、私がジュニアコーチを務めるTohkon Judo Academyの昇級試験があり審査員として子供達の試験に参加しました!!
ここTohkon Judo Academyでは、年2回(実質各個人は1回)試験があり、合格すれば級が上がり帯の色が変わるチャンス!!子供たちにとってはビックイベント!!今回は、実際に試験をした子供の思い、黒帯を取る際の日本とアメリカの昇段試験の違いを皆さんに共有したいと思います。
1.アメリカでの昇級試験
黒帯(初段)前の昇級試験は、あくまで現地道場の規定で、これは日本もアメリカも同じです。でも子供にはそれが最大の挑戦でありモチベーションになるのです!!
試験は技を知っているかだけでなく、正確さと美しさも審査基準です!!
帯の色(以下表を参照下さい)に応じて技を見せ、その正確さ・美しさを審査します。ただ子供にとって大変なのが技の数!!米国で六・七級にあたる黄帯の試験でも約10の技を見せる必要があり、それが三級以上になると寝技も含め20以上なので、まだ10歳以下の子供には一苦労!!これを試験前に必死に練習して覚え、年に1度の晴れ舞台で審査されますから、子供も親も緊張感一杯で臨む気持ち、分かって頂けますか!?ちなみに黒帯(初段)以上は、CJBBA(シカゴ柔道黒帯協会)の規定に沿って行い、合格するとUSA Judo(アメリカ柔道連盟)へ登録するのは日本もアメリカも共通です(日本は講道館に登録)。
●日米の級による帯の色の違い(三級までの帯の色が微妙に違います!!)
2.日米の昇級及び初段試験(黒帯)の違い
日本では昇級するための試験は少なく、学年で級が分かれていたり、先生が練習を見て決める場合が多く、試験は初段(黒帯)からが必須。対するUSは「細かく級を分け、それを目標に頑張る事で子供たちのモチベーションを上げる」のに重点が置かれているのが特徴です。またいわゆる黒帯(初段)の試験でも以下の通り大きな違いがあります。比べると面白いでしょ!?
簡単に言ってしまうと、日本は実力重視でやはり競技柔道(勝つ事)に重点置いているように感じます。一方アメリカは技術重視で、勝つ事より柔道の面白さを追求する生涯柔道を大切にしていると言った感じでしょうか。ただ日本では受験に所属道場の先生の推薦が必要なのに対し、アメリカでも白帯から順に色帯の階段を上がっていく必要があり、黒帯を取得するのは、どちらも決して簡単じゃないのは同じです。柔道を志す者に取ってやはり黒帯は特別、逆に私などはもっとその価値を認識し、指導に実践しなければと改めて思いました。
3.そしてTohkonの昇級試験 (終われば笑顔!!子供達に拍手!!)
今回は26人の子供たちが受験し、無事に全員が合格しました〜〜!!
その中から2人にインタビュー、アメリカンKidsの本音、是非ご覧あれ!!
(1)Joseph Taheny(通称:ジョイ) 9歳 Yellow2→Yelloe3に昇級!!
- 柔道は好き?
『はい!!2つ目に好き!!1番好きなのは食べる事!!』(なんて可愛い・・・笑) - 合格した気持ちは?
『この瞬間の為に頑張ったから誇りに思います!!』 - 柔道での目標は?『史上最も優れた柔道選手の一人になること!!』
(↑カッコいい〜〜!! 9歳でそこまで言うか~!?でも不可能はない、頑張ろう!!)
(2)Nazik Akmatalyeva (通称:ナジック) 14歳 Yellow3→Orangeに昇級!!
- 柔道は好き?
『イエス、私の血と汗を注いでいます!!』
(↑何か言い回しがすごい!!いいね!!) - 合格した気持ちは?
『自分に自信をもらった感じです!!』 - 柔道での目標は?
『いつか黒帯を取りたいです!!』
(↑よし、頑張るぞ〜〜!!)
4.最後に
今回の昇級試験で、初めて子供の思いを聞きましたが、みんな1人1人色んな思いを持って挑戦しているのを感じ、例え道場のルールでも自らのレベルアップを目指して自己研鑽する姿は素敵だなぁと感じました。
(私の子供の頃はこんな立派な考えはなく、ただがむしゃらだった・・・)今回昇級試験の参加は2回目ですが、初回は『子供のモチベーションを保つツール!!』だと感じたのに加え、今回は皆の気持ちも分かっての参加だったので、『これは子供に挑戦の機会を与える最高のアイテム!!』だと新たな発見と共に、このような仕組みの素晴らしさを感じた1日でした!!
日本でもこのような仕組みを取り入れるのはどうなのでしょうか?
階級差を付けるのは差別になってしまう??
是非指導者の皆さんのご意見もお伺いできれば幸いです。
でもまず今日は・・・、Congratulations Everybody~~!!!